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オスプレイ緊急着陸 岩国住民 深まる不信

 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米国市街地への緊急着陸が分かり、同型12機が先行搬入されている山口県岩国市で8日、安全性への懸念が一層深まった。配備に反発する地元団体は緊急着陸の事態も踏まえ9日、市内で集会を予定。沖縄で同日ある県民大会と連動し反対の機運を高める考えだ。

 オスプレイのモロッコでの事故について森本敏防衛相が8月30日、「人為ミス」と岩国市に説明したばかり。住民投票の成果を生かす岩国市民の会の大川清代表は「周辺市街地が危険にさらされるのは明らか。まずは岩国での試験飛行阻止」ときっぱり。9日午前の沖縄県民大会に続く午後、岩国市内で連帯集会を開き、抗議の声を上げる。

 米軍再編に協力姿勢の岩国市議でつくる「岩国基地問題に関する議員連盟」の桑原敏幸会長は「国からきちんとした説明があるはずで、それを聞かないと何とも言えない」としながらも「空き地がなければ大惨事だ。安全性の説明は不可欠」と指摘した。

 岩国市は緊急着陸について週明けにも、国に詳しい状況を照会する構えだ。(堀晋也)

(2012年9月9日朝刊掲載)

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