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原爆慰霊碑に赤い塗料 広島県警 器物損壊疑い 男逮捕

 21日午後2時50分ごろ、広島市中区の平和記念公園で「原爆慰霊碑に赤色のスプレーをした人がいる」と通行人の女性から110番があった。駆け付けた広島県警の警察官が、近くでスプレー缶を持っていた男に事情を聴いたところ、慰霊碑を汚したことを認めたため、器物損壊の疑いで現行犯逮捕した。

 広島中央署の調べでは、男は西区南観音2丁目、アルバイト店員増田英治容疑者(35)。平和記念公園にある原爆慰霊碑の「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」と刻まれた面(縦80センチ、横125センチ)に、最大で縦67センチ、横108センチにわたって、スプレーで赤の塗料を「∞」のような形に吹き付けた疑い。

 同署によると、女性から110番があった直後、増田容疑者は携帯電話で「碑文に落書きをした」と同署に連絡してきた。酒を飲んだ状態だったという。調べに対し「(米軍の垂直離着陸輸送機の)オスプレイや沖縄問題で腹が立ち、慰霊碑にスプレーを吹き付けた」と供述しているという。

 慰霊碑を管理する市は同日夜、シンナーなどを使って塗料を除去した。慰霊碑をめぐっては1月にも、何者かに金色の塗料を吹き付けられる事件が起きている。

(2012年9月22日朝刊掲載)

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