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愛宕山施設の提供合意 艦載機移転で日米両政府

 米海兵隊岩国基地(岩国市)へ米海軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機61機が移転する計画を巡り、日米両政府は24日の日米合同委員会で、日本側が岩国市愛宕山地区に整備した米軍家族住宅エリアと運動施設エリアなどの建物392棟や野球場を米側に提供することで正式合意した。

 同地区の家族住宅は全262戸で、一戸建てと2戸1棟がある。いずれも鉄筋2階建てで1戸当たり延べ140~160平方メートル。一帯では住宅のほか、野球場やスーパー、集会所なども整備された。艦載機移転に伴い岩国基地へ移る米軍人や家族の受け皿となる。

 家族住宅エリアに隣接する運動施設エリアの野球場「キズナスタジアム」は両翼100メートル、センター122メートル。観客約8千人を収容できる。同じ区域内にはソフトボール場2面、バーベキュー施設を備えたあずまや8カ所などもある。

 いずれの施設も中国四国防衛局が7月末までに完成させた。運動施設エリアは米軍と市民の共同使用手続きが取られることになっており、他にコミュニティーセンターが10月末、陸上競技場が来年2月末に完成する予定。両エリアの総事業費は7月末時点で約530億円に上る。(松本恭治)

(2017年8月25日朝刊掲載)

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