×

ニュース

旋回・急上昇繰り返す オスプレイ連日試験飛行 岩国基地

 米軍は22日、岩国市の米海兵隊岩国基地に搬入している垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの試験飛行を21日に続き実施した。前日には見られなかった旋回や急上昇、高速飛行などを繰り返し、実戦を想定した試験飛行に進んでいることをうかがわせた。

 午前9時15分ごろ、1機目が離陸後、断続的に4機が飛び立った。基地や岩国市沖の瀬戸内海の上空を旋回するなどの飛行が午後5時ごろまで続いた。この日は5機が飛行。前日と合わせて2日間で、全12機のうち10機が飛行を始めたとみられる。

 プロペラを上に向けた「ヘリコプターモード」でのホバリング(空中停止)や、沖合を旋回して滑走路に戻っての離着陸を繰り返した。滑走路から急上昇したり、プロペラを前に向けた「固定翼機モード」に転換させながら高速で飛び去ったりする姿も目立った。

 米軍は早ければ28日から12機を順次、沖縄県宜野湾市の普天間飛行場に移す方針で試験を徐々に本格化させている。市が観測した騒音の最高値は基地南で79デシベルとほぼ交通量の多い道路並みだった。

 一方、岩国基地の南約25キロの山口県周防大島町で上空を飛ぶオスプレイが目撃された。同町和田の飲食店経営、佐藤哲夫さん(71)は「かなり低い高度で驚いた。陸上は通ってもらいたくない」と空を見上げていた。(酒井亨、浜村満大)

(2012年9月23日朝刊掲載)

年別アーカイブ