×

ニュース

[変わる岩国基地] 小売の新装・出店続々 艦載機移転後 基地人口3800人増1万人超見込み

近隣地域 英語で商品案内も

 岩国市の米海兵隊岩国基地の近隣地域で、スーパーのリニューアルオープンが続き、ドラッグストアやディスカウントショップの新規出店も予定されている。空母艦載機移転に伴う基地人口の増加を商機と捉え、きめ細かな対応を図る企業も出ている。(藤田智)

 Groceries(乾物)、FRESH FISH(鮮魚)―。7日、中津町で移転オープンした中央フード川下店は、商品のカテゴリーごとに英語表記の案内板を細かく設置。翻訳用のタブレット端末1台も導入した。弘津順己店長(53)は「(外国人も含め)地域に優しい店舗づくりを心掛ける」としている。この日は午前中に10人ほど基地から外国人団体客が訪れた。

 艦載機移転により、市内の基地関連人口は約3800人増の1万人超となる見込み。外国人客の需要にも対応したい同店は、基地関係者への聞き取りも踏まえて生鮮食品を充実させるほか、買い物ツアーも計画する。

 同店から約500メートル南で進出計画を立てるのはディスカウントストアのダイレックス(佐賀市)。「ダイレックス川下店(仮称)」は来年5月ごろの完成予定。立地に際して艦載機移転は重視していないとする同社も「(基地人口の増加は)プラスアルファにはなり得る」とみる。

 老朽化に伴い2月に閉店した岩国駅近くの「ザ・ビッグ岩国店」(三笠町)は11日、装いを新たにする。運営するマックスバリュ西日本(広島市)によると、店内で揚げ物やパンを製造・販売するコーナーを新設。エレベーターとエスカレーターも備え、利便性を高めた。岩国店は「ザ・ビッグ」の全国1号店。同社は「思い入れの強い店舗。地元の期待に応えたい」とする。

 コスモス薬品(福岡市)も基地そばの旭町で、「ドラッグコスモス岩国旭町店(仮称)」の来年10月開店を計画している。

(2017年11月8日朝刊掲載)

年別アーカイブ