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整備格納庫を公開 岩国基地 艦載機移転で新設

 米海軍厚木基地(神奈川県)からの空母艦載機移転計画に伴い、米海兵隊岩国基地(岩国市)に新設された整備格納庫が21日、報道陣に公開された。厚木基地に拠点を置く「西太平洋航空機整備センター」の岩国分遣隊が、近く移転予定のFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機や海兵隊機の点検整備をする。

 2016年2月に完成した格納庫は管制塔の西側にあり、9875平方メートル。スーパーホーネットなど7機を収容できる。3種類ある航空機整備のうち、オーバーホールなど高度な知識や技術を要する「補給処」を担当。日本飛行機(横浜市)の社員や米軍関係者たち55人体制で、定期的なメンテナンスや必要な修理に対応する。

 今年9月下旬、従来型のFA18ホーネット1機の整備を開始。現在は同機と、スーパーホーネット1機の目視検査やパーツ交換をしている。艦載機のEA18Gグラウラー電子戦機も対象とし、点検整備の期間は1機当たり60日程度。年間整備数は20~30機という。

 分遣隊長を務める米海軍のデヴン・コリガン少佐は「厚木までの移動にかかる空の交通量を削減し、騒音軽減や安全性向上につながる。運用の準備態勢も高まり、地域の抑止力に貢献する」と説明。整備センターの「補給処」機能は厚木にも残るが、移転する艦載機については岩国分遣隊が担当する。(松本恭治)

(2017年11月22日朝刊掲載)

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