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未使用燃料の除染公開 島根1号機 中電、年度末完了へ

 中国電力は28日、島根原発1号機(松江市鹿島町)の廃炉に伴い、燃料プールに保管している核燃料のうち、未使用の新燃料に付着した放射性物質を取り除く除染作業を公開した。

 中電や核燃料の加工事業者の社員たち計約40人が、使用済み核燃料722体と共に保管している新燃料76体の1体(13センチ四方、高さ4・35メートル)をクレーンでつり上げた。ビニールで覆った作業スペースに移し、72本の燃料棒に解体。各燃料棒の表面の放射性物質を布で拭き取った後、再度組み立てて燃料プールそばの新燃料貯蔵庫に収めた。

 除染作業は16日に始めた。1日1体程度のペースで進めており、本年度末の完了を目指す。すでに貯蔵庫にあった16体と合わせ計92体の新燃料は、2021年度末までに加工事業者へ譲り渡す計画。

 島根原発30キロ圏の島根、鳥取県と松江、安来、雲南、米子、境港市の職員計15人も作業を視察した。(秋吉正哉)

(2017年11月29日朝刊掲載)

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