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[イワクニ 地域と米軍基地] 空母離着陸訓練 岩国では中止を 山口・広島の自治体要請

 米軍岩国基地(岩国市)が空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の予備施設に指定されたのを受け、山口県と岩国市などの2市2町でつくる県基地関係県市町連絡協議会は27日、同基地で訓練しないよう求める要請書を岩国基地などに提出した。

 中国四国防衛局によると、FCLPは5月3~13日、硫黄島(東京)で実施予定だが、天候不良などで同島で訓練ができない場合は同月10~13日に岩国基地で実施する可能性がある。

 岩国市の担当者たちが岩国基地を訪れ、要請書を提出。基地側からは「地元の懸念は理解している。使用する場合は適切に情報提供するよう最大限努力する」と回答があったという。連絡協はまた、ステルス戦闘機F35Bが24日に航空自衛隊築城(ついき)基地(福岡県築上町)に緊急着陸したことを受け機体整備や再発防止徹底を求めた。

 連絡協は中国四国防衛局にも要請したほか、在日米軍司令官たちにも要請書を送った。

 広島県と広島市、廿日市市も27日、岩国基地でFCLPをしないよう求める要請書を日米両政府と同基地に送った。県と両市は、基地が予備施設に指定されたことに「自治体の意向を考慮せず、訓練実施の可能性を示したことは遺憾」などと強調。今後、指定しないよう求めた。(馬上稔子、久保田剛)

(2018年4月28日朝刊掲載)

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