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募金活動 今秋に開始 東京に被爆証言「継承センター」 NPO、22年設立目指す

 NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会(東京)は26日、被爆者の証言や運動の記録を収集、発信する拠点施設「継承センター」の設立計画を公表した。2022年の設立を目指して、今秋から募金活動を始める。

 計画では、東京都内に約880平方メートルの施設を建設。同法人がこれまでに収集した被爆者運動の関連資料約6千点と、全国各地から集めた被爆者の手記や関連書籍を閲覧できるようにする。被爆者や平和運動に関わる人たちの交流スペースも設ける。

 建設費は約2億3千万円と試算。当面の運営資金を含めて約4億円を要すると見込む。募金の実行委員会を発足させ、インターネットで出資を募るクラウドファンディングなどに3年がかりで取り組むという。

 この日、都内で開いた総会で計画を確認した。広島で被爆した岩佐幹三代表理事は「せっかくできた核兵器禁止条約の発効を核保有国が妨害している。いかに許し難い兵器かを伝える継承の役割が増している。センターを設立し、継承を本格化させたい」と話した。(田中美千子)

(2018年5月27日朝刊掲載)

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