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87ヵ国・EU代表出席へ 広島市 平和式典の概要発表

 広島市は11日、原爆の日に平和記念公園(中区)で営む平和記念式典の概要を発表した。現時点で過去3番目に多い海外87カ国政府と欧州連合(EU)の代表が出席する方向で、核保有5カ国を含む。朝鮮半島の非核化や平和構築の方向性が示され、核兵器禁止条約の制定から1年を迎える中、被爆地から廃絶の願いを発信する。

 市は157カ国に式典の案内状を送付。核を保有する9カ国では英仏ロとパキスタン、イスラエルの大使たちが出席と回答し、中国は欠席する。米国と北朝鮮は返事がなく、この2カ国を含む13カ国が未回答だ。国連からグテレス事務総長の代理として中満泉・軍縮担当上級代表(事務次長)が出席する。都道府県の遺族代表は40人で、平均年齢は69・2歳となった。

 式典は午前8時に始まり、50分間の予定。原爆資料館本館の耐震補強工事に伴い、座席は昨年と同規模の7700席となる。会場そばの広島国際会議場のヒマワリ(600席)とフェニックスホール(1500席)でも式典の中継映像を流す。

 「平和の鐘」を突く遺族代表は中区の自営業上峠賢太さん(33)、こども代表は安佐北区の三田小6年森下碧さん(11)に決まった。「平和への誓い」を読み上げる東区の牛田小6年新開美織さん(12)と佐伯区の五日市東小6年米広優陽君(11)とともに市役所で会見。森下さんは「平和への願いが世界に届くよう頑張りたい」と抱負を述べた。(野田華奈子)

(2018年7月12日朝刊掲載)

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