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地上イージスに2352億円 防衛省概算要求 過去最大の5.2兆円

 防衛省は31日、山口、秋田両県を配備候補地としている地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の取得関連費2352億円を盛り込んだ2019年度予算の概算要求を発表した。総額は18年度当初予算より1075億円(2・1%)多い5兆2986億円で、過去最大となった。

 アショア取得関連費の内訳は、システム本体2基の取得費が2343億円。配備先が正式に決まっていないため、敷地造成費の計上は見送った。このほか、システム設計費が7億円、隊員向けの訓練体系づくりの調査費が2億円。

 同省によると、1基当たりの取得費の総額は1237億円で、一部は20年度以降の予算に盛り込む方針でいる。小野寺五典防衛相が昨年11月に示した見積額約800億円から大幅に増えた。同省は「レーダーの高性能化などが要因となった」と説明する。

 配備候補地は現在、陸上自衛隊むつみ演習場(萩市、山口県阿武町)と陸自新屋演習場(秋田市)を選定している。同省は18年度予算に計上した関連費約7億円で現地調査をする方針で、「検討の状況、結果を丁寧に説明していきたい」としている。

 同省の19年度予算の概算要求は、例年含めている米軍再編関係経費などについて金額を示さない「事項要求」とした。年末に向けての予算編成で、さらに増える可能性がある。(野崎建一郎)

(2018年9月1日朝刊掲載)

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