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「悲劇二度とないよう」 リトアニア首相が広島訪問

 リトアニアのスクバルネリス首相が11日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れた。原爆慰霊碑に花輪を手向けるなどし、「広島のような悲劇を二度と起こさないよう、世界は平和の道を選ばねばならない」と述べた。

 松井一実市長と面会した後、慰霊碑に献花し、犠牲者を悼んだ。原爆資料館では、壊滅した広島市街の様子を伝えるCGなどに見入った。芳名録には「未来の世代のためにも地球を自ら破壊するようなことをしてはいけない」と記した。

 資料館の見学後、スクバルネリス首相は報道陣の取材に対し「世界の国々が手を組み、核兵器を製造しないとの立場を守らなくてはいけない。新たな保有国が生まれないよう祈る」とした。同国が核兵器禁止条約に署名していないことについては「リトアニア憲法は核兵器(など大量破壊兵器)の禁止を明記しており、製造や使用には反対している」と話したが、今後の方針には言及しなかった。(明知隼二)

(2018年10月12日朝刊掲載)

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