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原民喜作品 背景を学ぶ 広島市中区で生誕祭

 小説「夏の花」などで知られる広島の被爆作家原民喜(1905~51年)の生誕祭が17日、広島市中区の市中央勤労青少年ホームであった。広島花幻忌の会が主催し、会員たち約30人が参加した。

 ふくやま文学館(福山市)の岩崎文人館長が、原爆投下から2年後の占領下で雑誌「三田文学」に発表した「夏の花」について解説。「連合国軍総司令部(GHQ)による検閲を考慮し、『原子爆弾』とした当初の題名を改めている。被爆の惨状を描写した記述の削除もある」と作品の時代背景を説明した。

 ヒューマンアカデミー広島校(中区)の学生が「鎮魂歌」「夢と人生」などの作品を朗読したほか、民喜の詩の合唱もあった。(辻本夕貴)

(2018年11月18日朝刊掲載)

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