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核兵器廃絶願い石碑 三次市原爆被害者協 発足15年前に制作

 三次市内に住む被爆者や被爆2世たちでつくる市原爆被害者協議会は30日、核兵器廃絶を呼び掛ける石碑を市役所内に設置した。被爆者のメンバーが年々高齢化するのを受け、「平和への思いを市民と共有したい」と、協議会発足15周年を迎える2019年を前に制作した。

 石碑は御影石製で高さ61センチ、幅85センチ、奥行き15センチ。「核なき国を夢に見て 平和な世界を願う」とのメッセージが刻まれている。この日、5人が市役所の正面玄関入り口に設置した。

 同協議会は2004年に発足。約700人いた被爆者のメンバーは現在、約550人に減り、平均年齢は約85歳と高齢化が進む。毎年続ける語り部活動などの継続が難しくなる中、思いを形にして残そうと石碑の設置を決めた。

 石碑は25日まで市役所内に置き、それ以降は三良坂町の三良坂平和公園に移す予定。田口健三副会長(88)は「人間は核と一緒には暮らせない、ということを後世に伝えたい」と話していた。(高橋穂)

(2018年12月1日朝刊掲載)

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