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社説・コラム

『ひと・とき』 ミュージシャン・平和活動家 ネナッド・バックさん

同病患者 卓球通じ支援

 クロアチア出身で米ニューヨークを拠点に活動する。「長年の念願だった」という広島訪問を果たし、原爆ドーム(広島市中区)前で軽快なギターと歌声を披露した。

 国際的な音楽家として知られ、1995年にはテノール歌手の故ルチアーノ・パバロッティとともに、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦で傷ついた子どもを支援するコンサートに出演。「音楽や芸術、スポーツはひとときの平和を生み出すことができる」をモットーに、世界各地でピース・パフォーマンスを展開する。

 約10年前にパーキンソン病を発症。ギターが弾けなくなったが、卓球を始めて症状が改善したという。卓球を通じて同病患者の支援に取り組むNPOをつくり、10月にニューヨークで「第1回世界選手権大会」を開く。「日本をはじめ世界各国から集う患者とのプレーが楽しみだ」(西村文)

(2019年6月14日朝刊掲載)

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