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地上イージス調査不手際 防衛相、山口で陳謝 知事らに

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)への配備計画で、岩屋毅防衛相は3日、山口県庁で村岡嗣政知事らと面会し一連の調査での不手際を「大変申し訳ない」と陳謝した。一方でむつみ演習場を「適地」とする判断は変えず、同県阿武町の花田憲彦町長は「町を挙げて反対の状況は全く変わらない」と配備断念を訴えた。

 適地調査を巡っては、もう一つの候補地がある秋田への説明資料のミスや住民説明会での同省職員の居眠りが問題化。山口の資料でも高台の標高で複数の数値のずれが見つかっている。

 岩屋防衛相は、村岡知事のほか、萩市の藤道健二市長、花田町長らと会談。標高のずれについて米グーグルの衛星写真を利用したサービス「グーグルアース」と国土地理院の数値が混在していたと説明。「混乱や誤解を招いた」と陳謝した。改めて現地で実測調査する意向を伝えた。

 村岡知事は「データは一番の基礎。信頼が揺らぐことがないように」と再発防止を要請。藤道市長も「ミスのある資料は信頼できないと言われても仕方ない」と苦言を呈した。

 岩屋防衛相は6月17日に秋田県を訪れ、佐竹敬久知事らに謝罪している。(和多正憲)

(2019年7月4日朝刊掲載)

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