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前田枢機卿、ともに祈り 広島・府中町の集いに参列

 カトリック大阪大司教区大司教の前田万葉枢機卿(70)が、広島県府中町の原爆慰霊碑前であった平和の集いに参列し、犠牲者へ祈りをささげた。11月に広島と長崎を訪問する見通しのローマ法王フランシスコに「核兵器廃絶の機運が世界に広がるよう、強いメッセージを発信してほしい」と望んだ。

 集いを主催した町職員労働組合の招きで訪れた。佐藤信治町長や職員、信者たち約70人を前に、前田枢機卿は「犠牲者の無念を胸にともに平和をつくり、核兵器を拒絶していかなければならない」と訴えた。

 長崎県出身の前田枢機卿は被爆2世。2011~14年には広島司教区の司教を務めた。法王に次ぐ高位聖職者である枢機卿には18年6月に就任。日本人として6人目で、同12月に法王とバチカンで面会した際に、広島訪問の意向を伝えられたという。(鴻池尚)

(2019年8月7日朝刊掲載)

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