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核の悲惨さ 世界に発信 原水禁・協 長崎大会開幕

 原水禁国民会議などと、日本原水協などの原水爆禁止世界大会は7日、広島市から長崎市へ舞台を移し、いずれも開会総会を開いた。初日は核兵器の悲惨さを伝えていく大切さなどを話し合った。

 原水禁などの開会総会は約1300人が集まった。冒頭、核廃絶を訴えて署名活動をする高校生平和大使が登壇。6月にバチカンでローマ法王の一般謁見(えっけん)に参列した広島大付属高2年の松田小春さん(16)=広島市南区=は「11月にローマ法王が広島を訪れ、世界の人々が核兵器について考えるきっかけになれば」と願った。

 続いて実行委員会の藤本泰成事務局長が、6日に核兵器禁止条約へ参加しない意向を示した安倍晋三首相を批判。「首相は原爆資料館(中区)に足を運び、戦争が起きた時のことを想像すべきだ」と訴えた。

 原水協などの開会総会には約4千人が参加した。山梨県原水協を代表して榊原美由紀さん(52)が、昨年7月から基町高(中区)の生徒が描いた「原爆の絵」の展示会を開いていると紹介。「ヒバクシャ国際署名を増やすためにも、原爆の絵の展示会を日本の隅々で開こう」と呼び掛けた。

 その後、「国民平和大行進」で全国を歩いた人たちが登壇し、「なくそう核兵器」などと書かれた横断幕を掲げ、核廃絶をアピールした。(河野揚)

(2019年8月8日朝刊掲載)

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