×

ニュース

「米で来年、世界大会を」 原水協長崎大会 提案を歓迎 参加へ

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会は8日、長崎市でフォーラムを開き、米国の平和団体代表から来年に海外初の原水爆禁止世界大会を米国で開く提案があった。来年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせ、核兵器廃絶の機運を盛り上げる狙い。一方、原水禁国民会議などの世界大会は長崎市で2日目の日程を続けた。

 原水協などのフォーラムには約170人が参加。米国で活動する平和団体の平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン代表のジョゼフ・ガーソン氏が、ニューヨークで世界大会の開催を提案。「被爆者の発言に世界から目を向けてもらい、日本以外でも核軍縮運動がもっと強くなってほしい」と強調した。

 原水協の土田弥生事務局次長は、ガーソン氏の提案を「核大国の米国で世界大会が開かれるのは意義深い」と歓迎し、参加する考えを示した。原水協は原水禁にも参加を打診しており、共同開催が実現すれば、約30年ぶりになる。

 原水禁などはこの日、被爆者と市民の交流会を開いた。長崎市内の自宅で被爆した主婦浦辺弘子さん(82)=同市=は「街が燃える情景を見て毎日おびえた。人類を不幸にする戦争は絶対反対と叫び続け、核廃絶を願って活動したい」と誓い、22人が聞き入った。

 そのほか朝鮮半島の非核化や脱原発について話し合う分科会もあった。(河野揚)

(2019年8月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ