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ロシアTV ヒロシマを取材 被害の実情など特集に

 ロシアの著名なジャーナリスト、ウラジミール・ポズナー氏(85)がテレビ番組収録のため広島市を訪れ、被爆者や報道関係者をインタビューした。原爆被害の実情や核拡散問題などを取材して特集番組にするという。

 ロシア系米国人のポズナー氏は広島市内に2日間滞在し、平和記念公園(中区)を巡ったほか、被爆者の岡田恵美子さん(82)=東区=や森重昭さん(82)=西区=から、あの日の惨状や、被爆死した米兵捕虜のことなどを聞いた。

 中国新聞社の田城明客員特別編集委員(72)には「米軍の原爆投下が多くの米兵の命を救ったという主張をどう思うか」「米ソの核兵器保有が結果的に戦争を抑止したのでは」と質問。田城委員は「原爆投下は必要なかった。核抑止論は非常に危険な思想。核と人類は共存できない」と応じた。

 ポズナー氏は「ヒロシマの視点から、今なお存在する核兵器の問題を深く知ることができた」と述べた。今回収録した内容は、2021年1月以降、ロシアの主要テレビ局「チャンネル1」で「広島、日米関係」をテーマに放送を予定している。(桑島美帆)

(2019年12月2日朝刊掲載)

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