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平和願う陶製トロフィー 広島・基町高生ら制作 折り鶴の灰混ぜる

 19日にあるひろしま男子駅伝で今回初めて、優勝から8位までの入賞チームに陶器の特製トロフィーが贈られる。原爆の子の像(広島市中区)にささげられた折り鶴の灰をうわぐすりに混ぜ、平和への願いを込めた。基町高(中区)創造表現コースの生徒たちが制作した。

 トロフィーはいずれも高さ約25センチで、折り鶴の形をした飾りがあしらわれている。優勝トロフィーは瀬戸内海をイメージした青色。七角柱状で、7区間を競う大会を表現した。2位以下は四角柱の形状で、ピンク、黄、緑の3色がある。レース後の表彰式で入賞チームに授与される。

 特製トロフィーの贈呈は、大会の特別協賛企業で100円ショップ「ダイソー」を展開する大創産業(東広島市)が、被爆地広島を走る選手に平和の大切さを考えてほしいと発案した。同校と同校卒業生の陶芸家吉野瞬さん(33)=尾道市=に制作を依頼。生徒がデザインし、吉野さんの指導で仕上げた。折り鶴は市から提供を受けた。

 優勝トロフィーをデザインした同コース2年横山栞央(りお)さん(17)=佐伯区=は「古里の期待を受けて走る同世代の選手から、私も頑張る気持ちをもらいたい」とエールを送る。(城戸昭夫)

(2020年1月20日朝刊掲載)

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