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拉致被害者に声よ届け 安来 北朝鮮向けラジオ収録

 内閣官房拉致問題対策本部と特定失踪者問題調査会による北朝鮮向けラジオ放送の公開収録が19日、安来市の市総合文化ホール「アルテピア」であった。拉致被害者の家族たちが登壇し早期の帰国実現を願った。

 「希望の光、届け海を越えて!」と題した収録には325人が来場。拉致被害者で米子市出身の松本京子さん=失踪当時(29)=の兄孟さん(73)=同市=は「京子、元気ですか。一日でも早く帰ってこられるように頑張るので、元気でいてください」と呼び掛けた。

 益田市で失踪した益田ひろみさん=失踪当時(20)=や江津市出身の和田佑介さん=同(25)=たち5人の特定失踪者の親族や友人も「早く会っていろんな話がしたい」「政府には一刻も早く最良の解決策を講じてほしい」などと語った。

 同本部と同調査会はそれぞれ短波放送「ふるさとの風」「しおかぜ」を運営し、北朝鮮へ日本国内の活動などを発信している。2015年から続ける共同収録は9都市目で、中国5県では初めて。ふるさとの風は2月中、しおかぜは同1日の放送を予定する。

 収録終了後、和田さんの叔父林健さん(74)=江津市=は「早く帰ってくることを願い、メッセージを収録した。多くの人に拉致問題に関心を持ってほしい」と話した。(口元惇矢)

(2020年1月20日朝刊掲載)

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