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米軍騒音で意見交換 阿多田島 大竹市議会と住民

 米軍岩国基地(岩国市)の騒音被害が深刻な大竹市阿多田島で、市議会と住民の意見交換会があった。住民は、2018年3月に空母艦載機移転が完了した後に増した騒音について重ねて改善を求めた。

 阿多田島漁協で開き、住民37人と、市議16人のうち基地周辺対策特別委員会のメンバーを中心に11人が出席。住民は「騒音の『見返り』が必要。通信インフラなどライフラインの充実を進めて」などと訴えた。閉校した旧阿多田小体育館の民間活用の要望もあった。

 島は基地の北東約6キロで、北へ飛び立つ米軍機のルート直下に位置する。県によると、「騒がしい街頭」に相当する70デシベル以上の発生回数は昨年4~9月、前年同期比9・3%増の1843回を記録した。

 市議の一人は「島をできるだけ避けて飛行するよう、国を通じて(米側に)伝えている。住民の要望を議会に出してもらい、議論をしたい」と答えた。

 意見交換会は18日にあった。昨年1月以来の開催で市議会が同8月に改選されてからは初めて。同特別委の賀屋幸治委員長は「10年先、20年先の島の将来ビジョンをどう描くか。意見を市執行部に伝え、議会として議論する」とした。(白石誠)

(2020年1月23日朝刊掲載)

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