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広島市の8・6式典 開催方法見直しも 市長言及

 広島市の松井一実市長は25日、8月6日に中区の平和記念公園で営む平和記念式典について、新型コロナウイルスの感染拡大で開催方法の見直しがあり得るとの考えを示した。記者会見で開催する意義を強調し「どういった規模で市民を集めるか、式典の目的と安全確保の調和をぎりぎりまで考えたい」と述べた。

 松井市長は、8月に感染状況がどうなっているかは見通せないとした上で「開催はしないといけない」と主張。昨年は約5万人が参列しており「多くの人が1カ所に集まるのが問題という状況が続いていれば、配席などでどんな工夫ができるか考えていく」とした。

 各国の駐日大使に参列を呼び掛ける案内状は例年、5月末ごろに送る。今年の対応については「開催を案内し、状況の変化に応じて修正を伝えるという対応になると思う」と述べた。昨年は、核兵器保有国を含む89カ国と欧州連合(EU)の代表が参列している。

 平和記念式典は1947年に「平和祭」として始まり、毎年8月6日に開いている。これまでに中止となったのは、朝鮮戦争の影響を受けた50年だけとなっている。(明知隼二)

(2020年3月26日朝刊掲載)

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