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団体客受け入れ解禁 原爆資料館 被爆証言活動も

 原爆資料館(広島市中区)は1日、新型コロナウイルスの影響で休止していた団体客の受け入れと、被爆者による証言活動などを解禁した。既に県外の修学旅行生の訪問予定が入っており、小中学生たちが被爆証言に耳を傾ける被爆地の光景が徐々に戻りそうだ。

 30分当たりの入館者数の上限を100人から150人へ引き上げ、家族連れを除いて断っていた5人以上の団体客の受け入れを再開した。併せて被爆証言や、証言を受け継ぐ伝承者の講話なども可能になった。

 資料館によると、被爆証言の予約などで把握できている県外からの修学旅行の予定は1日現在、7月に1件、8月に13件ある。証言者は高齢のため、透明な仕切りを立てたり、広い会場を確保したりして、感染予防を徹底するという。

 市は8月上旬にインターネット予約システムを導入する計画で、9月以降の来館は事前に希望日時や人数を指定できるようになる。資料館は「万全の感染対策で受け入れるので、平和学習で有効に利用してほしい」と呼び掛けている。

 資料館は6月1日、新型コロナによる臨時休館から約3カ月ぶりに再開した。6月の入館者数は9314人で、前年同月の15万107人と比べて93・8%減。このうち外国人は882人で、97・8%減少した。(明知隼二)

(2020年7月2日朝刊掲載)

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