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ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT

核なき世界 アートで訴え NY ゼロプロジェクト展覧会

 アートなどで平和を発信する「ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT(ゼロプロジェクト)」の展覧会が4月30日、米ニューヨークの国連本部近くのギャラリーで始まった。国連で開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会(5月10日まで)に合わせ、12日まで開催する。(ニューヨーク発 明知隼二)

 オープニングイベントでは、書道パフォーマンスやピアノ演奏などがあった。期間中、会場では絵画の展示や映像作品の上映があるほか、来場者が在米被爆者の証言を聞いたり、他の来場者と対話したりして核兵器廃絶について考える。昨年10月、広島であったワークショップで中国新聞ジュニアライターが制作に関わった、被爆樹木をテーマにした映像作品も上映されている。

 この日は、準備委出席のため現地を訪れている日本被団協の木戸季市(すえいち)事務局長(79)たちも参加した。

 プロジェクトは、被爆の惨状を世界に伝えたルポ「ヒロシマ」の著者ジョン・ハーシーの孫でアーティストのキャノン・ハーシーさん(42)、プロデューサー西前拓さん(56)が共同代表を務める米NPO法人「1Future(ワン・フューチャー)」などが企画。広島国際文化財団が協賛している。西前さんは「来場者が核兵器について知り、行動を起こしてほしい」と話した。

(2019年5月2日朝刊掲載)