中国新聞TOP連載「記憶を刻む」原爆・平和情報


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若者の認識・行動

継承に向けて

原爆投下の是非

米の「核の傘」

「被爆者」意識

自由記述<若者>

自由記述<被爆者>

若者への質問と回答

被爆者への質問と回答

解説

若者の認識・行動

被爆者の訴えに共感

 若者に、原爆を投下した国、投下年月日、投下時刻を聞いた。国の正解である「米国」は94・7%に達した。

グラフ「核や平和を考えるため行動したこと(若者)」

 年月日を「一九四五(昭和二十)年八月六日」と正しく書いたのは87・3%、時刻を「午前八時十五分」とした正解は89・4%だった。年月日、時刻とも正解したのは81・5%とやや低下するが、八割以上の若者が正しい知識を持っていた。中、高、大学別では高校生、性別では男子の正解率が低かった。

 家族に被爆者がいるかどうかは、「祖母」が最も多く26・4%。「祖父」(19・6%)、「曾祖母」(6・6%)、「曾祖父」(5・6%)で、生徒や学生たちが被爆三世以降の世代になりつつある現状を示す。

 祖父母の世代に当たる被爆者の訴えについて、若者たちは積極的に評価している。被爆体験が核戦争防止や平和に影響を与えたか否かでは「与えた」が26・4%、「ある程度与えた」が50・3%。「あまり与えていない」(14・5%)、「与えていない」(3・6%)の否定的な受け止めを大きく上回った。

 平和学習の体験も高い数値を示した。原爆資料館(広島市中区)の見学や被爆証言を聞くなどの学習体験者は、92・6%に上った。

 核兵器や平和の問題を考えるため、自身が今までにしたこと(複数回答)についても尋ねた。「折り鶴を折った」が79・5%でトップ。次いで「映画やアニメ観賞」(74・4%)「読書」(52・0%)と続く。「署名」「カンパ」への協力や、「集会や行進に参加」などの行動体験は一割前後にとどまった。

 日本政府が核兵器廃絶に真剣に取り組んでいるかどうかの問いには、46・9%が「取り組んでいない」と答えた。「取り組んでいる」は20・0%にとどまる一方で、「分からない」も31・8%を占めた。


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