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連載 被爆70年

北海道

若い世代に託さねば、我々被爆者は高齢化で、あと何年語り部が出来るか不安でいます。この平和な世の中に被爆者の声をどの様に受け止めてくれているのか、平和な中に生きている子供達には受け止めがたいのではと思うことさえあります。先日8月9日の原爆犠牲者慰霊平和式典に参加させて頂きました。高校生と中学生の方々が式典のお手伝をしていました。若者達から我々は「ビリョク」だけと「無力」ではないと云う言葉を伺い、少しずつ若い世代も考えていってくれているのだと思っています。69年前に戻ることはないと思いますが、惨禍が二度とない社会にと願っています。

70歳代  女性

今一番気がかりなことは、あと何年「語り部」を続けられるだろうか、ということです。「お聞きになったこのお話を語り継いで行って下さい」とお願いしていますが、もどかしい思いを拭いきれずに居る昨今です。

80歳代  男性

唯一の被爆国である日本が核兵器(原発)廃絶運動の先頭に立つのが本筋なのに、他国に原発を売り込みに行脚している状況を許せません。

80歳代  男性

札幌にも北海道の被爆者が募金を重ね、広く協力を得て造ったノーモアヒバクシャ会館の展示室があります。あと10年もすれば被爆者は皆無になることでしょうが、幸いなことに理解ある非被爆者の人達がお手伝い下さって運営出来ております。3年前の東日本大震災に就いても、只語り伝えるだけではなく、出来るだけ数多くのメモリアルを残すほか、有効な方法はないのではないかと思っております。

90歳以上  男性