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ジュニアライター発信

美容院出張ボランティア 入院患者と交流 55年

 美容院を経営するニュー双葉(ふたば)(広島市南区)は、毎年盆と正月の前に、広島赤十字・原爆病院(中区)に、パーマやカットの出張ボランティアをしています。1957年から続いています。先代の社長で被爆者だった故沖従子さんが同病院に入院中、従業員に髪(かみ)を切りに来てもらったのを見て、他の患者(かんじゃ)さんにうらやましがられたのがきっかけです。

 既(すで)に100回以上行っており、毎回約40人にサービスしています。30年以上通っている沖絹子社長(64)は、入院生活を送っていた実母と患者さんが重なって、初めはつらかったそうです。が、今では患者さんとの会話を楽しみにしています。泣いて喜ぶ人もいるそうです。

 沖社長は、「被爆者の患者さんが最後の一人になっても続けたい」と話しています。(高1・寺西紗綾、中3・井口雄司)

(2012年4月16日朝刊掲載)

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