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ジュニアライター発信

絵本ボランティア 世界へ1984冊を贈る

 ボランティアグループ「ひろしまと世界を結ぶこども文庫」(広島市安佐南区)は、海外に平和や核(かく)についての絵本を贈(おく)る活動をしています。

 きっかけは、1995年に北京で開かれた国連世界女性会議。原爆に関する絵本を展示していると、日本語の本なのに、米国人の女子高校生が「こんなに恐(おそ)ろしいとは知らなかった」と言ったのです。海外では核について知られていないと感じ、ヒロシマを正確に伝えようと始めました。

 初めは、中国語訳の冊子を付けて中国人留学生に母校へ送ってもらうなどしていました。今は、会議や研修で広島に来た人に渡(わた)しています。これまで、世界148カ国に1984冊(3月末現在)を贈っています。

 代表の柴田幸子さん(80)は「絵本は言葉が分からなくても思いを伝えられる。核の恐ろしさを知ってもらいたい」。費用がかかるため、絵本を1冊買って寄付してもらう「1冊運動」を広げたいと考えています。(中3・河野新大)

(2012年5月28日朝刊掲載)

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