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ジュニアライター発信

地域の碑に光当てる

 原爆慰霊碑(いれいひ)ガイドボランティア「ヒロシマ」(広島市中区)は、あまり知られていない市内各地の慰霊碑を案内しています。

 竹屋公民館(同)で開かれた慰霊碑ガイドボランティア講座の受講生が1999年に結成。被爆者の故久保浦寛人さんの指導で、地域の慰霊碑に光を当てる活動を始めました。メンバーは今、40~90代の11人です。

 年に1回程度、碑巡(めぐ)りをしています。これまでに中区の袋町、江波、白島などの慰霊碑を案内。東京や京都から参加する人もいました。

 このほか、平和記念公園(同)の慰霊碑などに修学旅行生を案内したり、竹屋公民館まつりで碑を紹介する展示をしたりします。

 被爆者の母を白血病で亡くしたという副会長の田阪成美さん(77)=安佐北区=は「原爆で亡くなった人の思いも伝えたい」。会長の玉置和弘さん(44)=安佐南区=は「碑には原爆への憤(いきどお)りや平和を願う気持ちが込(こ)められている。被爆の実態を知ってもらいたい」と話しています。

 ことしは8月4日に中区の四つの公民館との共催で、本川地区を中心に慰霊碑を巡ります。(高3・熊谷香奈、写真も)

(2012年7月2日朝刊掲載)

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