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ジュニアライター発信

国際交流グループ「CANVaS」

 国際交流グループ「CANVaS(キャンバス)」(広島市南区)は、原爆と核実験という同じ核被害を受けた広島とカザフスタンとで、核のない平和な世界を目指す取り組みをしています。

 グループの名前には、まっさらなキャンバスに絵を描くようにさまざまな個性を生かして活動したいとの意味が込められています。現在、メンバーは大学生や社会人たち、現地のカザフスタン人も含め計25人います。

 カザフスタンのセミパラチンスク核実験場では1949~89年、旧ソ連による核実験が450回以上行われました。キャンバスは2007年から毎年夏にカザフスタンツアーをしています。広島の原爆について伝えたり、日本に興味のある学生と意見交換(こうかん)したりします。

 カザフスタン南部の国際都市アルマトイの市民の多くは核に興味がありません。政府が核実験を隠(かく)していたからです。また、セメイ(旧セミパラチンスク)市から離(はな)れた村の病院では薬が足りません。体の不自由な子どもも生まれているそうです。

 グループ副代表の小麻野(こあさの)美和子さん(30)は「この活動を継続(けいぞく)させることが大切。カザフスタンを知らない人が多いので、私たちが発信していかなくてはならない」と語ります。(高1・坂本真子)

(2012年7月23日朝刊掲載)

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