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ジュニアライター発信

中・高校生ピースクラブ 原爆の悲劇学び 思い発信

 「平和のために自分にできることを考えて、実践(じっせん)できる子を育てたい」。中・高校生ピースクラブの目的について、担当する原爆資料館(広島市中区)啓発課の阪谷(さかや)文子(あやこ)さん(44)と坂本美穂子さん(37)は、こう説明します。

 2002年度から毎年、広島に住む中高生が原爆について学習し、発信する活動をしています。8月6日には原爆資料館の本館下で、被爆から10年後に白血病を発症(はっしょう)して亡くなった佐々木禎子(さだこ)さんと折り鶴についてのポスター展をしています。

 11年度からは、8月8、9の両日に長崎市で開かれる「青少年ピースフォーラム」にも参加し、全国の若者と平和交流をしています。

 今年は、中学1年から高校3年までの29人が参加。長崎のフォーラムを広島でもやりたい、という子どもたちの思いから8月5日、「ヒロシマ青少年平和の集い」をしました。

 ピースクラブの活動を通して、男女や学年に関係なく情報交換(こうかん)し、積極的に行動するようになるそうです。今年初めて参加した戸坂中(東区)1年井川(いかわ)晏寿(あんじゅ)さん(12)は「小学校の時は生で被爆体験を聴(き)く機会がなかったが、この活動でたくさん聴くことができた。次は伝える側になりたい」と話します。

 今年は初めて、8月6日以降も活動を続けています。みんなで意見を出し合って、やりたいことを決めて実行していきます。(高1・佐々木玲奈)

(2012年9月17日朝刊掲載)

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