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ジュニアライター発信

朗読グループはる 原爆の悲惨さ紙芝居で

 市民団体「朗読(ろうどく)グループはる」(広島市安芸区)は2002年に結成されました。小学校や幼稚園(ようちえん)から依頼(いらい)を受けて、被爆者の証言を基にした紙芝居(かみしばい)を上演しています。

 メンバーは、50~80代の15人です。その一人で被爆者の藤井澄(きよし)さん(84)が「子どもたちに原爆の恐(おそ)ろしさを伝えたい」と提案。藤井さんや知人計3人の被爆体験を紙芝居にしました。

 7月24日には、中野児童館(安芸区)で、藤井さんの知人の被爆体験を基にした紙芝居や原爆をテーマにした詩の朗読を披露(ひろう)しました。

 紙芝居には、全身をやけどしたり傷口(きずぐち)にうじが湧(わ)いたりした負傷(ふしょう)者の惨状(さんじょう)を描いています。倒壊(とうかい)した家屋の下敷(したじ)きになった人が助けを求める場面で、メンバーが生々しく読み上げると、熱心に見ていた約30人の小学生は、息をのんで聞き入っていました。

 代表の峠本(たおもと)由美子さん(53)=安芸区=は「68年前に広島で何が起きたのかを学ぶことで、今の平和のありがたさが分かる。まずは、原爆の事実を知ることが大事だ」と話していました。(高2・国本颯稀、写真も)

(2013年8月26日朝刊掲載)

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