『ジュニアライター発』 「コベントリーの日」の集いに参加
13年12月2日
和解の気持ち 大切に
「コベントリーの日」の集いが、広島市南区の市留学生会館であり、ジュニアライター2人で参加しました。英国中部にあるコベントリーは、ナチス・ドイツによる空襲(くうしゅう)で壊滅的被害(かいめつてきひがい)を受けながら「和解の精神」を提唱している都市です。
ジュニアライター7人が7月に、コベントリーの同世代の若者約100人と、インターネットのテレビ電話で意見交換(こうかん)しました。その時に感じたことを、私たち2人は集いで約60人を前に報告しました。
「報復ではなく和解を」というコベントリーの精神と、広島の被爆者から聞いた「ほかの誰(だれ)にも(原爆による)同じ悲しみを経験してほしくない」という思いが似ている、と発表しました。「許しても忘(わす)れないことが大切だと思う。原爆を風化させないよう、被爆体験を聞き、周りに伝えていきたい」と訴(うった)えました。
集いは、市民グループ「コベントリー会」(安佐南区)が2006年から毎年開いています。私たちジュニアライターの報告のほか、第2次世界大戦中、空襲で亡(な)くなったコベントリーの犠牲者への黙(もく)とうや、コーラスグループによる反戦歌の披露(ひろう)などがありました。
岡本秀子代表(59)は「世界の人たちが交流を通して友情を育み、何か問題が起きた時には、武力に頼(たよ)らず解決できるようになってほしい」と話していました。
そのためにも、コベントリーの人たちのように冷静に事実を受け止め、和解の気持ちを持つことが大切です。そうすれば、世界で起きている争いを断ち切ることができると思います。(中3・岩田壮、小6・藤井志穂)
(2013年12月2日朝刊掲載)