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ジュニアライター発信

生協ひろしま 碑めぐりガイドの会 平和の大切さ語り継ぐ

 生協ひろしま(廿日市市)の「碑(ひ)めぐりガイドの会」は、原爆被害を伝える碑を訪ね歩くことを通して平和の大切さを語(かた)り継(つ)ぐ組合員活動です。生協運動の「平和な社会づくり」という理念に基づいています。

 1988年から活動しており、現在13人がガイドをしています。依頼(いらい)は全国からあり、小学生から大人まで年間約9千人を案内しています。特に修学旅行生が多いそうです。

 私たちジュニアライターも、広島県内の組合員や、ガイドになる勉強をしている人のグループと一緒(いっしょ)に参加する機会を得ました。

 案内してくれたのは平岡(ひらおか)満子さん(73)。20年ほど前、被爆者から「高齢(こうれい)になった私たちに代わって語り継いでほしい」と言われ心を打たれたのが活動のきっかけだったといいます。

 この日は、約2時間かけて平和記念公園(広島市中区)の碑や原爆ドーム(同)など15カ所を巡(めぐ)りました。原爆供養塔(くようとう)の前で平岡さんは、今なお引き取り手のない遺骨が約7万人分納められていると説明。「ヒロシマで起こった現実を忘れてはなりません」と力を込めました。参加者の一人は「すさまじい人数だ。核兵器は決して使ってはならない」と感想を漏らしていました。

 この会は、子どものガイドを養成する取り組みもしています。「次世代を担う人たちに、見て聞いたことを他の人に話してほしい」と平岡さん。私たちも、核兵器のない世界を築くためにたくさんの人に発信していかなくてはならないと思いました。(高1森本芽依、岡田春海)

(2014年5月5日朝刊掲載)

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