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ジュニアライター発信

関川ふれあいグループ 平和公園清掃 道具を寄贈

 広島市安佐北区白木町の住民でつくる「関川ふれあいグループ」は2001年から毎年、手作りの熊手(くまで)と竹ぼうきを市に寄贈(きぞう)しています。平和記念公園(中区)の掃除(そうじ)に役立ててもらうためです。

 原爆犠牲(ぎせい)者を慰霊(いれい)したいとの思いを込(こ)め、60~80代のメンバー6人が手作りします。地元で採った竹を使い、主に雪が降(ふ)って畑仕事ができない2~3月に仕上げます。1本作るのに、2時間ぐらいかかるそうです。

 昨年は、熊手170本と竹ぼうき30本を寄贈しました。これまでに贈った熊手と竹ぼうきは、合わせて1677本にも上ります。修学旅行生たちが、公園内をボランティアで清掃(せいそう)する時などに使われています。

 メンバーの谷岡行光(ゆきみつ)さん(82)は、原爆が投下された時は14歳で、当時住んでいた三次市で被爆者を救護しました。「傷(きず)ついた人たちの姿(すがた)は忘(わす)れられない。体力の続く限り、自分にできることを続けたい」と話していました。

 代表の永井俊之(としゆき)さん(68)は、母親のおなかの中で被爆しました。「平和記念公園は世界中の人が訪(おとず)れる大切な場所。広島に住む一人として貢献(こうけん)したい」と強調していました。

 「原爆でつらい思いをした人たちがいて今の平和がある。そのことに感謝し、人のために手助けをしようという気持ちを持ってほしい」。そんなメッセージを10代の若者(わかもの)たちに送ります。(中3・中原維新)

(2014年1月27日朝刊掲載)

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