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ジュニアライター発信

ひろしま・カンボジア市民交流会 内戦からの復興後押し

 NPO法人ひろしま・カンボジア市民交流会(広島市中区)は、カンボジアの首都プノンペンに交流施設(しせつ)「ひろしまハウス」を建設し、運営しています。

 1994年に開かれた広島アジア競技大会で、カンボジアの選手を応援(おうえん)したのをきっかけに、現地と交流を続けている団体です。

 カンボジアでは、かつて内戦や虐殺(ぎゃくさつ)があり、多くの人が亡(な)くなりました。復興への願いを込(こ)め、95年から、ひろしまハウスの建設を開始。市民らから費用を募(つの)り、4階建ての立派(りっぱ)な施設が2007年に開館しました。

 施設内には、子ども図書館があります。現地の人たちの協力で日本の絵本を現地のクメール語に翻訳(ほんやく)し、10年にオープンしました。昔話の桃太郎や、原爆が題材の「おこりじぞう」などの本に、カンボジアの絵本も含め、850冊がそろっています。発案者で会のメンバーの伊藤英敏さん(70)=呉市=は「内戦後のカンボジアの子どもたちが絵本を読むことで、笑顔になってほしい」と願います。

 将来(しょうらい)は、施設内に広島の原爆やカンボジアの内戦について伝える常設展示(てんじ)も計画しています。事務局長の平野朝彦(ともひこ)さん(75)=安佐南区=は「広島の被爆からの復興について知ってもらい、カンボジアの人々に勇気を与(あた)えたい」と話します。僕も虐殺などカンボジアの歴史を学び、現地の人と交流したいです。(中3・松尾敢太郎)

(2014年2月3日朝刊掲載)

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