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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 被爆2世のジャーナリスト ツジモトさん

放射線の危険性 伝える

 母親が広島で被爆した米国在住のフリーランスジャーナリスト、エイミー・ツジモトさんは、被爆2世として放射線(ほうしゃせん)の危険(きけん)性を訴(うった)え続けています。講演会の準備などのため広島市を訪(おとず)れたのを機に、2011年3月に起きた東京電力福島第1原発事故への思いなどを聞きました。

 母親は若(わか)いころ、住んでいた米国から広島に戻(もど)っていて原爆に遭(あ)いました。「原発は事故を起こすと、原爆と同じ悲劇(ひげき)をもたらす」と指摘(してき)。福島原発の事故後、米国では、放射性物質がどれだけ恐(おそ)ろしいかを認識(にんしき)する若者が増えているそうです。「広島、長崎に投下された原爆被害への関心も高まっている」と強調します。

 海に放出された放射性物質は、米国の西海岸で採れた魚からも検出されているそうです。「世界中に影響(えいきょう)が出ている。これからも多くの人に放射性物質がどれほど危険か伝えていきたい」と力を込(こ)めます。

 戦争についても聞きました。日本と米国が戦争をしていた第2次世界大戦中、日本から米国に移住していた日系(にっけい)人は強制収容(しゅうよう)所に入れられるなどの差別を受けました。「戦争が始まると、手のひらを返したように敵国の人として見られた親たちの世代は、全身に苦しみを感じながら生きてきた」と言います。

 「多くの視点(してん)を持つことが大切だ」とアドバイスしてくれました。その言葉を忘(わす)れずに、核実験をはじめ世界各地で起きた放射線による被害の状況(じょうきょう)や、戦争についてしっかり学びたいと思いました。(高2・木村友美、中1・岡田実優)

 ツジモトさんは、放射線被害を訴えるヘレン・カルディコット財団(米国)の日本代表でもある。同財団主催(しゅさい)の講演会が3月15日午後5時半から、広島市中区のアステールプラザで開かれる。福島原発事故から3年、現状と課題をテーマに、オーストラリア出身の小児科医師らが話す。入場料千円。財団ジャパンオフィスTel03(5787)7867。

(2014年2月24日朝刊掲載)

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