ジュニアライター 平和への意見交換 新潟県長岡市の南中と交流 劇上演や動画投稿提案
14年3月3日
平和をテーマに取材・活動している中国新聞ジュニアライターと、修学旅行で広島市を訪れた新潟県長岡市の南中2年生が、中区のホテルで「平和のために私たちができること」をテーマにパネルディスカッションをした。同中との平和交流は今回で3年目。
パネリストとして、ジュニアライターの小中高生10人と、南中の2人が登壇。まず、同中の生徒が1945年8月1日夜の長岡空襲をはじめ、1年かけて学んできた平和学習について紹介。ジュニアライターは、被爆者や平和活動をしている団体への取材を通して学んだことを話した。
続いて意見交換。「学んだことを地域の人たちに伝えるのに、平和劇をする」と述べた南中の南波宏紀君(14)に対して、ジュニアライターの高2石井大智君(17)は「劇は子どもからお年寄りまでよく分かる素晴らしい手段。機会があれば見たい」と答えた。さらに、ジュニアライターの高2市村優佳さん(17)は「平和劇をユーチューブ(動画サイト)にアップしたら、もっといろんな人とつながっていけるのではないか」と提案した。
ジュニアライターの小6藤井志穂さん(12)は「思いやりを形にするボランティア活動が平和につながると取材で聞いた。私もボランティアをしたい」と発言。会場からは「広島も長岡も立ち直った。この復興力をいろんな場面で生かせるのではないか」との意見が出ていた。
最後に、初めてジュニアライターと交流した2年前に南中生徒が作詞、当時の同中音楽教諭が作曲した曲「誓い」を、会場の同中生徒144人が合唱した。
平和劇に出演する予定の友野七海さん(14)は「ジュニアライターは自分の考えをしっかり持っていて驚いた。私も思いをしっかり伝えられるよう感情を込めて劇をやりたい」と意気込んでいた。(二井理江)
長岡空襲
1945年8月1日午後10時半から約1時間40分間、太平洋のテニアン島から飛来した125機のB29によって16万3千発を超える焼夷弾(しょういだん)が新潟県長岡市に落とされた。市街地の約8割が焼失し、1476人が亡くなった。
(2014年3月3日朝刊掲載)