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ジュニアライター発信

広島ラオス交流協会 貧しい家庭の教育支援

 広島ラオス交流協会(きょうかい)(広島市安佐南区)は、東南アジアにある内陸国ラオスの子どもたちの教育を支援(しえん)する市民グループです。

 1994年の広島アジア競技大会に、ラオスの選手団を呼(よ)ぶため、募金(ぼきん)活動をしたことが結成のきっかけになりました。大会の後は、ラオスの民芸品や料理をバザーなどで販売(はんばい)。その収益(しゅうえき)で、学校建設や、貧しい子どもへの奨学金支給といった活動をしてきました。

 これまでに小学校を2校建設。現在は、小学生-大学生の14人に月約千円の奨学(しょうがく)金を渡(わた)しています。10年以上支援した少女が国家公務員になった例もあるそうです。

 「支援先とは必ず直接顔を合わせる」と会長の戸田喬大(たかひろ)さん(70)は言います。定期的にラオスを訪(おとず)れ、現地の様子を確認(かくにん)します。お金を贈(おく)るのは簡単(かんたん)でも、有効に使われているかどうかは行って見ないと分からないそうです。

 戸田さんは「国として自立するには教育が必要。人材を育てていきたい」と話します。ラオスでは、地方と都市の格差が大きいそうです。地方の貧しい家庭では、子どもたちが働いて家計を支えなければならず、学校に行けないという現実があります。

 「小さな団体でやれることは限られているが、できることを続けていきたい」。そう戸田さんは強調していました。(高2・石井大智)

(2014年3月17日朝刊掲載)

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