「被爆地の重み感じた」 インド体験ツアー 広島で報告会
15年10月19日
市民団体「インドチャイ倶楽部(クラブ)ひろしま」の主催した異文化体験ツアーの報告会が、広島市南区の市留学生会館であった。参加した若者4人が、インド南部のバンガロール市訪問について説明。国際交流を通して平和を訴える大切さや、現地で感じた被爆地広島の重みなどを話した。
8月4~11日にあったツアーに参加したのは、中国新聞ジュニアライターで高校2年の岩田壮さん(17)=中区=や、平和記念公園でガイドをする村上正晃さん(22)=西区=ら4人。それぞれスライドを使って、来場者約30人に語りかけた。
4人にとって「自分とは違う世界」と思っていたインド。6千キロ離れた現地に行き、12億人という人の多さや貧富の差などに驚いた。原爆展を合同で開いた学校やホームステイ先では、日本の文化について聞かれたが、宗教など答えに困ったことも。「知らないことが多かった」と反省した。
「ヒロシマ」という言葉の浸透ぶりも意外だった。児童生徒が原爆について学び、千羽鶴を折って待ってくれたことに感動。しかし「核兵器はなくすべきだが、隣国の脅威を考えると持つのも仕方がない」と母国の核保有を認める意見を聞き、ヒロシマの願いが届いていないことも実感した。
同倶楽部のジェームス・ジョーセフ代表(58)=広島県海田町=は「広島の若者が海外に出向いて訴えることで原爆の悲惨さをより伝えられた。今後も世界との結びつきを強めていく」と話していた。(山本祐司)
(2015年10月19日朝刊掲載)
8月4~11日にあったツアーに参加したのは、中国新聞ジュニアライターで高校2年の岩田壮さん(17)=中区=や、平和記念公園でガイドをする村上正晃さん(22)=西区=ら4人。それぞれスライドを使って、来場者約30人に語りかけた。
4人にとって「自分とは違う世界」と思っていたインド。6千キロ離れた現地に行き、12億人という人の多さや貧富の差などに驚いた。原爆展を合同で開いた学校やホームステイ先では、日本の文化について聞かれたが、宗教など答えに困ったことも。「知らないことが多かった」と反省した。
「ヒロシマ」という言葉の浸透ぶりも意外だった。児童生徒が原爆について学び、千羽鶴を折って待ってくれたことに感動。しかし「核兵器はなくすべきだが、隣国の脅威を考えると持つのも仕方がない」と母国の核保有を認める意見を聞き、ヒロシマの願いが届いていないことも実感した。
同倶楽部のジェームス・ジョーセフ代表(58)=広島県海田町=は「広島の若者が海外に出向いて訴えることで原爆の悲惨さをより伝えられた。今後も世界との結びつきを強めていく」と話していた。(山本祐司)
(2015年10月19日朝刊掲載)