『ジュニアライター発』 スペインの若者と交流 ゲルニカと継承考える
15年9月7日
スペイン北部、バスク地方の団体「オリガミアク ゲルニカからヒロシマへ」メンバー4人が広島市を訪れたのを機に、どんな活動をしているのか聞きました。4人ともゲルニカ・ルモ市の10、20代。若者向けに平和活動をしています。
創設者のジョン・ムサタディさん(22)は3月、広島に来て佐々木禎子さんについて知りました。「原爆の子の像」が友人たちのチームワークで建立されたことに感動。帰国後、団体を設立しました。
ゲルニカは、スペイン内戦中の1937年4月26日、ドイツなどから無差別爆撃を受けました。しかし空爆を受けた人たちは積極的に体験を話しません。そのため、子どもたちは「空襲は歴史の1部。私たちには起きないだろう」と考えているそうです。このままではゲルニカの78年前の「記憶」が風化してしまうと、メンバーは不安になりました。
「ヒロシマについて知り、折り紙を作ることでゲルニカ空爆の継承活動が盛んになる。そしてゲルニカとヒロシマのつながりが深まってほしい」。そう考えて6月には現地で、禎子さんが亡くなった年齢と同じ12歳の子どもたちを200人集め、平和イベントを開催しました。子どもたちは折り鶴作りに意欲的だったそうです。
今回の広島訪問で、皆で作った千羽鶴を市長に直接会って渡しました。ムサタディさんは「今後、平和を祈ってゲルニカに平和公園を作りたい」と話していました。
私は、今なお国境を越て多くの人に影響を与える禎子さんに感銘を受けました。また、何事に対しても当事者意識を持ち、メンバーのように自分から積極的にアクションを起こしたいと感じました。(山下未来、16歳)
(2015年9月7日朝刊掲載)
創設者のジョン・ムサタディさん(22)は3月、広島に来て佐々木禎子さんについて知りました。「原爆の子の像」が友人たちのチームワークで建立されたことに感動。帰国後、団体を設立しました。
ゲルニカは、スペイン内戦中の1937年4月26日、ドイツなどから無差別爆撃を受けました。しかし空爆を受けた人たちは積極的に体験を話しません。そのため、子どもたちは「空襲は歴史の1部。私たちには起きないだろう」と考えているそうです。このままではゲルニカの78年前の「記憶」が風化してしまうと、メンバーは不安になりました。
「ヒロシマについて知り、折り紙を作ることでゲルニカ空爆の継承活動が盛んになる。そしてゲルニカとヒロシマのつながりが深まってほしい」。そう考えて6月には現地で、禎子さんが亡くなった年齢と同じ12歳の子どもたちを200人集め、平和イベントを開催しました。子どもたちは折り鶴作りに意欲的だったそうです。
今回の広島訪問で、皆で作った千羽鶴を市長に直接会って渡しました。ムサタディさんは「今後、平和を祈ってゲルニカに平和公園を作りたい」と話していました。
私は、今なお国境を越て多くの人に影響を与える禎子さんに感銘を受けました。また、何事に対しても当事者意識を持ち、メンバーのように自分から積極的にアクションを起こしたいと感じました。(山下未来、16歳)
(2015年9月7日朝刊掲載)