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ジュニアライター発信

折り鶴の縁 トルコと結ぶ ジュニアライター、意見交換

 中国新聞ジュニアライターと、トルコ・イスタンブールでの「佐々木禎子と千羽鶴プロジェクト」に参加した子どもたちが、インターネットのテレビ電話を通じて、平和活動について意見交換した。

 中学1、2年のジュニアライター3人と、同国で暮らす12歳の3人が参加。まず同プロジェクトについて現地のコーディネーターが説明した。2歳で被爆した禎子さんが原爆症のため12歳で亡くなるまで、「千羽折ったら願いがかなう」と病床で鶴を折り続けた話を聞き、少女6人が千羽鶴を完成させたという。子どもたちは「禎子さんの話を聞いてすごく悲しかったが、広島の皆さんや、戦争で苦しんでいる世界中の子どもたちのために参加できて喜んでいる」と報告した。

 「トルコで今、平和に関する課題はありますか」とのジュニアライターの質問には「国内のPKK(非合法武装組織クルド労働者党)によるテロ活動とシリアの内戦が、トルコの平和を脅かしていると思う」と答えた。さらに「身の危険がないよう祈っているし、平和になるよう鶴を折った」と話した。

 ジュニアライターは、被爆者取材をはじめとする活動や、小学校などでは8月が近づくと千羽鶴を作っている話をした。中学1年目黒美貴さん(12)は「彼女たちがいつか日本に来ることができたら、一緒に被爆者から話を聞きたい」と話していた。(二井理江)

(2015年9月7日朝刊掲載)

トルコの子どもたちと意見交換したジュニアライターの感想は次の通り。

★たった6人で千羽の鶴を折ったと聞き、驚きました。また、折り紙の作品も数多く作っていて、日本の文化に関心もあると分かりました。いつか彼女たちが広島へ来ることがあれば、文化や平和について直接交流してみたいと思いました。(目黒美貴、12歳)

★私が一番印象に残ったのは、トルコの子どもたちがいつも危険にさらされているのに平和を願い、折り鶴を作り続けていたことです。また、私たちと広島で会いたいと言ってくれたことが平和を常に願っているのだなと思えてうれしかったです。私たちも平和のために何かできることはないか考えなくてはならないと思いました。(斉藤幸歩、13歳)

★トルコの子どもは自分自身が危険なのに、ヒロシマ、原爆のことを考えているということにびっくりしました。それだけ、平和に関して関心があり世界が平和になってほしいと思っているのかなと思いました。紛争や戦争が起きている国の人でもこのような思いがみんなにあってほしいとあらためて感じました。(溝上藍、13歳)

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