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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 仏の10代、ヒロシマの版画制作

互いの歴史学ぶ大切さ

 フランス北部・ダンケルク市の私立サクレクール中で日本文化を学ぶ「ジャパンクラブ」が、平和やヒロシマをテーマにした版画を作りました。中国新聞ジュニアライターに7作品を見せてくれ、メールで交流しました。

 メンバーは11~15歳の25人。版画は赤や黄などの配色で、折り鶴やきのこ雲などを描(えが)いています。リリアン・ドゥクーニンク・カッペラエレさん(13)は、エッフェル塔(とう)と富士山というフランスと日本のシンボルに、ハトや鶴(つる)を合わせました。「両国のフレンドシップを大切にしていきたいという思いを込めた」といいます。

 版画は、平和首長会議の会員都市であるダンケルク大都市共同体が5月に開いた会議で披露するため制作したそうです。広島の原爆被害についてインターネットで調べ「熱線で人の皮膚(ひふ)が溶(と)けたようになった」ことなど、被害の惨状(さんじょう)に驚(おどろ)いたそうです。

 ダンケルクは第2次世界大戦の激戦地として知られています。遠い異国(いこく)からヒロシマについて考えている同年代がいることに頼(たの)もしさを感じました。私も世界に目を向けて、過去の戦争や歴史について学んでいこうと思います。(高1平松帆乃香)

(2019年12月16日朝刊掲載)

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