『ジュニアライター発』 基町高生「原爆の絵画展」 「伝えたい」絵筆に熱意
22年1月17日
基町高(広島市中区)創造表現コースの生徒が被爆者の証言を絵で伝える「原爆の絵画展」が、広島国際会議場(同)で今月7日まで12日間開かれました。作品を制作した2年生の2人に話を聞きました。
住吉美春さん(17)は、爆心地から約1・8キロで被爆した梶矢文昭さん(82)から体験を聞き、絵にしました。燃え上がる炎と原爆ドーム、それらをぼうぜんと見つめる人々。人の焼けただれた肌は、原爆に関する映画などを参考に描きました。「6歳の梶矢さんが、こんなにつらい場面を見ていたのだと知ってほしい」と話します。
8歳の時に爆心地から約2・2キロで被爆した山瀬潤子さん(85)の証言を担当した川畠芽衣さん(17)は、けが人を乗せて走る三輪トラックを描きました。生徒同士で力なく横たわる格好をして写真を撮り、当時の様子を想像しました。「絵にしながら、想像以上に悲惨な状況だったことが分かってきた」といいます。
絵画展は、2007年から原爆資料館が同校に依頼して毎年開いています。生徒が被爆者と話し合いを重ね、半年かけて完成させた64点を展示しました。伝えようとする双方の熱意が絵から伝わってきて、心を動かされました。言葉を使わずに、後世に原爆の恐ろしさを伝える方法があると知りました。(中3小川友寛、中2吉田真結)
(2022年1月17日朝刊掲載)
住吉美春さん(17)は、爆心地から約1・8キロで被爆した梶矢文昭さん(82)から体験を聞き、絵にしました。燃え上がる炎と原爆ドーム、それらをぼうぜんと見つめる人々。人の焼けただれた肌は、原爆に関する映画などを参考に描きました。「6歳の梶矢さんが、こんなにつらい場面を見ていたのだと知ってほしい」と話します。
8歳の時に爆心地から約2・2キロで被爆した山瀬潤子さん(85)の証言を担当した川畠芽衣さん(17)は、けが人を乗せて走る三輪トラックを描きました。生徒同士で力なく横たわる格好をして写真を撮り、当時の様子を想像しました。「絵にしながら、想像以上に悲惨な状況だったことが分かってきた」といいます。
絵画展は、2007年から原爆資料館が同校に依頼して毎年開いています。生徒が被爆者と話し合いを重ね、半年かけて完成させた64点を展示しました。伝えようとする双方の熱意が絵から伝わってきて、心を動かされました。言葉を使わずに、後世に原爆の恐ろしさを伝える方法があると知りました。(中3小川友寛、中2吉田真結)
(2022年1月17日朝刊掲載)