×

ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 平和スポット巡る「ピースパズル」 身近な戦争の爪痕知ろう

 スマートフォンで特設サイトにアクセスしながら、広島市内の慰霊碑(いれいひ)や被爆建物などの平和スポットをスタンプラリーのように巡(めぐ)る企画(きかく)「ピースパズル」が市の平和文化月間の11月1~30日に行われます。ジュニアライター5人が先行体験会に参加しました。

 徒歩や自転車で巡る計4コース。特設サイトの地図の通りに移動し、各スポットで解説を読みながらクイズに答えます。平和記念公園内の「平和の灯(ともしび)」での質問は「火はいつ消えることになっている?」。答えは「核兵器が地球上からなくなった時」。正解で「デジタルスタンプ」を集め、景品の抽選(ちゅうせん)に応募(おうぼ)できます。

 中区の本通り周辺や平和記念公園など、中心部の17カ所を巡るコースを約1時間かけて歩きました。原爆ドーム近くの西蓮寺(さいれんじ)で被爆地蔵(じぞう)を見つけました。戦前の境内には慈母(じぼ)観音や絵馬堂もありましたが、原爆で灰になったそうです。これまで何度も通った場所ですが新たな発見でした。

 自転車で巡るルートはJR広島駅(南区)と広島港の間にある12カ所を巡ります。広島港には軍用桟橋跡(さんばしあと)があります。1902年に建設され、第2次世界大戦が終わるまで多くの兵士を海外の戦地に送り出しました。「軍都広島」の歴史の名残です。私(わたし)たちが知らない戦争と原爆の爪痕(つめあと)が残っていると知りました。

 広島市出身で被爆体験継承(けいしょう)活動に取り組む久保田涼子(りょうこ)さん(39)=東京都=たちがサイトをつくりました。期間内はいつでも誰(だれ)でも参加できます。サイトにアクセスして実際にコースを巡ってみてください。https://stamprally.digital/peacepuzzle(中3相馬吏子(りこ)、中1川鍋岳(かわなべがく))

(2022年10月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ