『ジュニアライター発』 ピース・カルチャー・フェスティバル 平和への思い 若者発信
22年3月22日
NPO法人ピース・カルチャー・ビレッジ(PCV、三次市)が主催するピース・カルチャー・フェスティバルが広島YMCAの国際文化ホール(広島市中区)でありました。意見発表や音楽演奏、歌などを通じて、参加者が平和に対する思いを発信しました。
私たちは、PCVが主催する講座の受講生が平和について学んだ成果を発表するのを聞きました。
盈進高(福山市)2年の伊藤咲夢(さくら)さんのテーマは「平和」と「家族」です。母親が懸命に働いて育ててくれたことへの感謝を述べました。同高2年の延泰世さんは、ハンセン病を経験した人と交流を続けて「差別のない、世界中の人が交流できる場所をつくる」と将来の目標を持ったそうです。身近な人を大切にすることも平和活動です。
東京都立大大学院に通う元中国新聞ジュニアライターの岩田壮さん(23)が実行委員長を務めていました。原爆体験を聞くことに加えて、こうやって若い人が一緒に楽しんで学ぶ場をつくることも大切だと思いました。(中1山下裕子)
私にとって一番印象に残ったプレゼンテーションは、田中美月さんの歌による発表でした。歌、ひいては芸術とはとても人の心をひきつけてやまないのだと、あらためて感じました。歌唱力と表現力は素晴らしく、誰もが「生まれてきてくれてありがとう」と言われるべき大切な存在だ、という田中さんの伝えたいことが切に表現されていました。芸術は、共感を得やすく、人に伝える力はとても強いものです。一方で、芸術は国民を戦争に協力させる「洗脳」のために使われた、とも聞いたことがあります。世の中を平和にしていくには、芸術を大事にしてくことも必要だとあらためて思いました。(中3中真菜美)
初めて大学生などが中心となっている平和活動に参加しました。若い人の意見や思いはとても新鮮で、共感することが多く、あっという間に時間が過ぎて、思いがけず1から3部の全てに参加していました。PCFでは世代を超えて平和への思いを伝え合うことを大切にしていると思いました。「イマジン」と「ウイー・アー・ザワールド」を歌いながら、歌などの私たちにとって身近な物事も必ず平和につながっていくことが分かりました。家族との触れ合い、教育を受けること、音楽や歌を楽しむことなど、日本では当たり前なことも平和だからできることだとあらためて思います。
プレゼンテーションを聞いてとても驚いたことがあります。それは、願いを実現するため、皆さんがやりたいことを具体的に考えていたことです。具体的な内容だと、聞いている私も応援したい、と思えます。プレゼンテーターの強い意志もよりよく伝わります。自分の思っていることを伝えることができるというのも、ここが平和だからだと感じました。
私はジュニアライターとして新聞を通して思いを読者に伝えています。PCFの人と共通する部分があると感じます。ただ、もっと私も、自分の形で具体的、主体的に行動してみたいと思いました。日常生活や普段の学校生活の中で、平和な世界を実現するための活発な意見交換が、自然にできるようになるにはどうしたらいいのか、考えていきます。(中2中野愛実)
平和の尊さを発信するだけでなく、世界の問題を他人事ととらえないで「自分事」にする必要があることを学びました。例えば、川村美紀さんのプレゼンテーション「Our Beauty Our Challenge展」は、世界の各国の魅力を伝えるとともに、課題を「挑戦」ととらえて多くの人に広めようという企画についてでした。「一つの面だけで見るのではなく新しい価値観で、本質の美しさを見る」ことが大切だと分かりました。
平和=戦争のない状態というわけではない。今、世界中には偏見や差別から起こる紛争や難民問題などがある。それぞれの国の良さを知り、他国の考え方を聞くことで偏見をなくしていくことが平和への第一歩だとあらためて感じました。この世界から偏見がなくなればお互いの気持ちを尊重しあうことができ、抱えている問題も協力して速やかに対応できます。まずは自分も無意識の内にある偏見と向き合い、他国の文化や現状を知りながらさまざまな視点から考えていこうと思いました。(中2谷村咲蕾)
(2022年3月21日朝刊掲載)
私たちは、PCVが主催する講座の受講生が平和について学んだ成果を発表するのを聞きました。
盈進高(福山市)2年の伊藤咲夢(さくら)さんのテーマは「平和」と「家族」です。母親が懸命に働いて育ててくれたことへの感謝を述べました。同高2年の延泰世さんは、ハンセン病を経験した人と交流を続けて「差別のない、世界中の人が交流できる場所をつくる」と将来の目標を持ったそうです。身近な人を大切にすることも平和活動です。
東京都立大大学院に通う元中国新聞ジュニアライターの岩田壮さん(23)が実行委員長を務めていました。原爆体験を聞くことに加えて、こうやって若い人が一緒に楽しんで学ぶ場をつくることも大切だと思いました。(中1山下裕子)
私にとって一番印象に残ったプレゼンテーションは、田中美月さんの歌による発表でした。歌、ひいては芸術とはとても人の心をひきつけてやまないのだと、あらためて感じました。歌唱力と表現力は素晴らしく、誰もが「生まれてきてくれてありがとう」と言われるべき大切な存在だ、という田中さんの伝えたいことが切に表現されていました。芸術は、共感を得やすく、人に伝える力はとても強いものです。一方で、芸術は国民を戦争に協力させる「洗脳」のために使われた、とも聞いたことがあります。世の中を平和にしていくには、芸術を大事にしてくことも必要だとあらためて思いました。(中3中真菜美)
初めて大学生などが中心となっている平和活動に参加しました。若い人の意見や思いはとても新鮮で、共感することが多く、あっという間に時間が過ぎて、思いがけず1から3部の全てに参加していました。PCFでは世代を超えて平和への思いを伝え合うことを大切にしていると思いました。「イマジン」と「ウイー・アー・ザワールド」を歌いながら、歌などの私たちにとって身近な物事も必ず平和につながっていくことが分かりました。家族との触れ合い、教育を受けること、音楽や歌を楽しむことなど、日本では当たり前なことも平和だからできることだとあらためて思います。
プレゼンテーションを聞いてとても驚いたことがあります。それは、願いを実現するため、皆さんがやりたいことを具体的に考えていたことです。具体的な内容だと、聞いている私も応援したい、と思えます。プレゼンテーターの強い意志もよりよく伝わります。自分の思っていることを伝えることができるというのも、ここが平和だからだと感じました。
私はジュニアライターとして新聞を通して思いを読者に伝えています。PCFの人と共通する部分があると感じます。ただ、もっと私も、自分の形で具体的、主体的に行動してみたいと思いました。日常生活や普段の学校生活の中で、平和な世界を実現するための活発な意見交換が、自然にできるようになるにはどうしたらいいのか、考えていきます。(中2中野愛実)
平和の尊さを発信するだけでなく、世界の問題を他人事ととらえないで「自分事」にする必要があることを学びました。例えば、川村美紀さんのプレゼンテーション「Our Beauty Our Challenge展」は、世界の各国の魅力を伝えるとともに、課題を「挑戦」ととらえて多くの人に広めようという企画についてでした。「一つの面だけで見るのではなく新しい価値観で、本質の美しさを見る」ことが大切だと分かりました。
平和=戦争のない状態というわけではない。今、世界中には偏見や差別から起こる紛争や難民問題などがある。それぞれの国の良さを知り、他国の考え方を聞くことで偏見をなくしていくことが平和への第一歩だとあらためて感じました。この世界から偏見がなくなればお互いの気持ちを尊重しあうことができ、抱えている問題も協力して速やかに対応できます。まずは自分も無意識の内にある偏見と向き合い、他国の文化や現状を知りながらさまざまな視点から考えていこうと思いました。(中2谷村咲蕾)
(2022年3月21日朝刊掲載)