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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 広島の瀬野川中生徒会募金 ウクライナ 中学生も力に

 瀬野川(せのがわ)中(広島市安芸区)の生徒会執行(しっこう)部10人は、ロシアから軍事侵攻(しんこう)されているウクライナの人々を支援(しえん)しようと、校内で募金(ぼきん)活動をしました。3日間で計4万363円が集まりました。日本赤十字社広島県支部に送り、現地の救援(きゅうえん)活動に使ってもらう予定です。

 募金活動は、生徒会長の私(わたし)が執行部に呼(よ)び掛(か)けて企画(きかく)しました。きっかけは、3月に平和記念公園(中区)を訪(おとず)れた米国のエマニュエル駐日(ちゅうにち)大使を取材したことです。大使が「あなたたち若(わか)い世代も世界に影響(えいきょう)を与(あた)えられる」と述べたことが、私を勇気づけました。

 10人で約2週間かけて、ウクライナ国旗と同じ色を使った募金箱を用意しました。登校時間帯に靴脱(くつぬ)ぎ場前で、呼び掛けると、多くの生徒や先生が協力してくれました。

 中には少しずつためた5円玉貯金を、全部寄付した生徒もいました。協力した3年の長野コウさん(14)は「ウクライナの人々を少しでも支えたい」と思いを語りました。

 執行委員で2年の沖津大吾(おきつだいご)さん(13)は「ウクライナの報道を見て、平和は当たり前ではないのだと知った。苦しむ人たちが早く普通(ふつう)の生活に戻(もど)れるようになってほしい」と話していました。

 ウクライナの市民は今もおびえながら避難(ひなん)したり、防空壕(ぼうくうごう)にこもったりする生活を続けています。活動を通じて、中学生一人一人にも、できることがあると思いました。平和について考え、どんどん実行に移したいです。(中3谷村咲蕾(さくら))

(2022年5月23日朝刊掲載)

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