×

ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 コーヒーと平和 内戦や貧困 生産地の実情

 コーヒーを通じて平和について考えるイベントが、広島市中区の叡啓大(えいけいだい)でありました。日本サステイナブルコーヒー協会(東京)と同大の保井俊之研究室の共催(きょうさい)で、講師は同協会の川島良彰さんや国際協力機構(JICA)ルワンダ事務所にいた室谷龍太郎さんたち。約180人が参加し、コーヒー生産地の実情や平和構築(へいわこうちく)の可能性を学びました。

 コーヒーの木は暖かい気候を好み、農園は赤道を挟(はさ)んだ「コーヒーベルト」と呼ばれる地域に集中しています。室谷さんによると、アフリカ中部ルワンダなど、この一帯では内戦が頻発(ひんぱつ)し貧困(ひんこん)も深刻(しんこく)だそうです。そのためJICAは、コーヒー栽培(さいばい)を通じた復興支援(ふっこうしえん)に取り組んでいます。川島さんは「紛争が生産低下を招(まね)く」と話し、1975年から内戦が続いたアフリカ南西部アンゴラについて解説(かいせつ)しました。

 ルワンダ産コーヒーの試飲(しいん)も体験しました。これまで意識(いしき)してこなかったコーヒー豆の生産地や生産者の暮らしに想像(そうぞう)が広がりました。(中1山下綾子)

(2023年9月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ